談話・声明など

《談話》

     国民のいのち最優先の政治、平和・ジェンダー平等社会を!
       市民連合と野党4党の共通政策に賛同・歓迎します

                             2021年9月13日
                             日本婦人団体連合会
                             会長  柴田真佐子  

 9月8日立憲民主党、日本共産党、社民党、れいわ新選組の4党は「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」と、野党共通政策「衆議院選挙における野党共通政策の提言-命を守るために政治の転換をー」に合意しました。私たちはこの合意を心から歓迎します。
 この合意には、「5 ジェンダー視点に基づいた自由で公平な社会の実現 ・ジェンダー、人種、年齢、障がいなどによる差別を許さないために選択的夫婦別姓制度やLGBT平等法などを成立させるとともに、女性に対する性暴力根絶に向けた法整備を進める。・ジェンダー平等をめざす視点から家族制度、雇用制度などに関する法律を見直すとともに、保育、教育、介護などの対人サービスへの公的支援を拡充する。・政治をはじめとした意思決定の場における女性の過少代表を解消するため、議員間男女同数化(パリテ)を推進する。」が盛り込まれています。
 菅政権が昨年12月に閣議決定した第5次男女共同参画基本計画は、2000年12月に策定された第1次男女共同参画基本計画から盛り込まれてきた「選択的夫婦別氏制度」の文言を削除し「夫婦の氏に関する具体的な制度の在り方に関し」と、大幅に後退しました。
国民の7割が賛成している選択的夫婦別姓制度の一日も早い導入に期待します。ここに掲げられた事柄の一日も早い実現を期待します。
 新型コロナウイルス感染症の流行は、子どもや女性、高齢者、障害者、非正規労働者など、社会的に脆弱な人々の生活を直撃し、貧困・格差を拡大しました。ⅮⅤ被害、性犯罪、性暴力、自殺者の増加と事態は深刻です。
 コロナ禍は、世界でも日本でも新自由主義の矛盾、ジェンダ―差別の存在を浮き彫りにしました。私たちは、いのちを最優先し、ジェンダー視点でのコロナ対策を求めてきました。
ジェンダー格差指数が世界で120位という状況のもとで、選択的夫婦別姓実現をはじめ、女性蔑視発言への抗議、「生理の貧困」解消、女性差別撤廃条約選択議定書批准など「女性の権利を国際基準に」をかかげ、個人の尊厳を求めて幅広く手をつなぐ運動がこれまでになく広がっているなかで、市民と野党4党の共通政策に基づく新たな政権ができることに期待します。
 私たちは、女性の共闘を広げ、市民と野党の共闘を前進させ、政権交代を実現して、コロナ対策をはじめ国民のいのち最優先の政治、平和・ジェンダー平等社会を実現するために頑張ります。

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《談話》

 夫婦同姓強制を合憲とした最高裁決定に抗議し、夫婦別姓制度の早期導入を求めます
                                 2021年6月30日
                                日本婦人団体連合会
                                会長  柴田真佐子

 6月23日、最高裁判所大法廷は、夫婦同姓を強制する民法750条の規定と戸籍法74条1項の規定について「憲法24条に違反するものではない」とし合憲の判断をしました。15人の裁判官中、女性1人を含む4人が「違憲」判断をしました。
 前回2015年の大法廷判決以降の社会的変化や「選択的夫婦別氏制度の導入に賛成する者の割合の増加その他の国民の意識の変化」などの諸事情等を踏まえても「2015年大法廷判決の判断を変更すべきものとは認められない」とし、再び合憲判断を繰り返したことに対し強く抗議します。
 夫婦同姓の強制により96%が夫の姓となっていることは女性に対する間接差別です。選択的夫婦別姓制度の導入については、2003年の女性差別撤廃委員会総括所見以来3度にわたり日本政府に実施勧告が出されてきました。
 夫婦同姓を法で強制しているのは日本だけです。この間女性の社会進出がすすむなかで、姓を自ら選択することを望む女性が増加し、世論調査でも選択的夫婦別姓導入を望む声は7割をこえ、選択的夫婦別姓制度の導入を求める地方議会からの意見書も多数採択されています。
 日本が女性差別撤廃条約を批准してから36年、選択的夫婦別姓制度の導入を求めた法制審議会の答申から25年が経過しています。婦団連は2004年以来毎年、選択的夫婦別姓制度の導入など民法の差別的規定の廃止・法改正を求める署名にとりくみ、国会請願を行い、政府交渉においても声をあげてきました。今回の最高裁決定は、国際機関からの勧告を無視し、女性の長年にわたる切実な声を一顧だにしない不当な判断であり、世界の流れに逆行するものです。
 一方で今回の決定は、制度の在り方は2015年大法廷判決の指摘するとおり「国会で論ぜられ、判断されるべき」とし、補足意見は国会において「真摯な議論がされることを期待する」としています。
 第5次男女共同参画基本計画の策定過程でも明らかになったとおり、選択的夫婦別姓制度の導入を妨害しているのは自民党の右派勢力です。来る総選挙ではこの問題を大きな争点とし、市民と野党の共闘による政権交代で、選択的夫婦別姓制度の導入をはじめ、個人の尊厳を守り、ジェンダー平等を進める政治を実現するために取り組みを強める決意です。

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〈談話〉
      改憲手続法改正案の採決強行に抗議します
                         2021年6月14日
                           日本婦人団体連合会
                           会長 柴田真佐子

 参議院本会議で6月11日、国民投票法改正案(改憲手続法改正案)が可決・成立しました。市民・法律家団体の反対の声を押し切り、採決を強行したことに強く抗議します。
 現行の国民投票法は、最低投票率を設けない、公務員の運動を不当に制限している、資金力の多寡によって広告の量が左右される広告放送など問題がある欠陥法です。今回の改正案はこれらの問題を解決していません。附則で、改正法施行後3年をめどに、広告規制、資金規制、インターネット規制などの検討と措置を講ずるとしていますが、現行法の重大な欠陥は解決されないままです。
 菅首相は本年5月3日に改憲派集会に寄せたビデオメッセージで、国民投票法改正案について、「憲法改正議論を進める最初の一歩として成立を目指す」ことを公言しており、これが改憲を加速させるための法改正であることは明らかです。
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続いて緊急事態宣言が繰り返され、国民のいのちとくらしが脅かされています。とりわけ女性たちはコロナ禍の影響を大きく受けています。国民は憲法改正など望んでいません。政府は、日本国憲法を遵守し、コロナ対策を含め、憲法があらゆる分野に生きる社会の実現を目指すべきであり、医療・社会保障の充実など、憲法のうたう生存権の保障が今ほど求められるときはありません。
 日本婦人団体連合会は、改憲に反対し、憲法が生きる社会、誰もが人権を尊重され人間らしく生きられるジェンダー平等社会の実現をめざし、運動を広げます。
来たるべき総選挙では、市民と野党の共闘の力で改憲反対勢力を大きくし、菅政権の改憲策動をやめさせる決意です。
                                   以上

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〈パブコメ〉

   民法(親子法制)等の改正に関する中間試案に対するパブコメ
                               2021年4月21日

                               日本婦人団体連合会(婦団連)
                          〒151-0051
                          東京都渋谷区千駄ヶ谷4-11-9-303
                            TEL 03-3401-6147
                            FAX 03-5474-5585
                            Eメールfudanren@cocoa.ocn.ne.jp


第2 嫡出の推定の見直し等
1 嫡出の推定の見直し
意見 
離婚後300日以内に生まれた子は(元)夫の子とする嫡出推定制度を残し、母の再婚後の子だけを再婚した夫の子と推定する③案については問題がある。なぜなら、母が何らかの理由で再婚(法律婚)をしない、またはできない場合には前夫の子と推定されるため、母が出生届を出さず、無戸籍者の問題が継続するからである。
無戸籍者の問題解消のためには、嫡出推定制度そのものを撤廃すべきである。
現在、婚姻や家族の在り方は多様化している。血縁上の親子関係の確定が必要な場合はDNA鑑定で可能であり、そもそも嫡出推定は必要がない。

第3 女性の再婚禁止期間の見直し
民法第733条の削除に関する2案について
意見
試案通り、再婚後に生まれた子は再婚した夫の子と推定するならば、再婚禁止期間は不要となり、民法733条は撤廃することになる。

第4 嫡出否認制度の見直し
意見
DVなどの諸事情により前夫との関わりを持てない母にとっては、前夫を相手とする嫡出否認の申し立ては困難であるという問題がある。嫡出推定制度そのものを撤廃すれば否認制度も不要となる。 

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〈抗議談話〉
                              2021年2月4日

森喜朗氏の女性蔑視の発言に抗議し、辞任を求めます

                         日本婦人団体連合会(婦団連)
                             会長  柴田真佐子

 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は日本オリンピック委員会の臨時評議員会で、女性理事を増やすJOCの方針に対し「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかります」などと発言したと報道されています。
今回の森喜朗会長の発言に強く抗議し辞任を求めます。意思決定の場への女性参画は、国際的な常識であり、国際水準の「203050」には遅れをとりながらも日本政府も推進していることです。
 「女性が多い会議は時間がかかる」とか「女性の理事を増やす場合は、発言時間をある程度、規制」など、女性蔑視極まりない発言で、許せません。会議は、自由闊達に意見を述べることが大切であり、自由にモノが言えない組織は発展しません。
 女性たちはもう黙っていません。婦団連も加盟する国際婦人年連絡会は、昨年、2020NGO日本女性大会を開催し「私たちは黙らない 女性の権利を国際水準に!」とアピールしたところです。
 森喜朗氏は今までにも女性蔑視の発言を繰り返しており、ジェンダー平等を実現する流れに逆行しています。東京五輪・パラリンピック大会組織委員会会長の辞任を求めます。

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〈声明〉

                               2021年1月31日
                               日本婦人団体連合会
                               会長 柴田真佐子

【声明】
婦団連は核兵器禁止条約の発効を歓迎し日本政府の条約への参加を求めます

 核兵器禁止条約が1月22日に発効しました。これは、広島・長崎の被爆者をはじめ、「核兵器のない世界」を求める世界の多くの政府と市民社会の共同の取り組みによる画期的成果です。婦団連は、核兵器廃絶を一貫して訴えてきた団体として、国際民婦連およびその加盟団体と共に、条約発効を心から歓迎します。
 条約の発効は、核兵器保有国および核抑止力に依存する国を「国際法違反の国」として政治的・道義的に追い詰めていく大きな力となるでしょう。
 日本の菅政権が、世界の流れに背を向けて、国民多数が望む核兵器禁止条約への参加を拒否していることは恥ずべき態度であり、国内外で失望を広げています。婦団連は、日本政府が条約に署名・批准するよう強く働きかけていきます。


    声明日本語ダウンロード ➡PDF

【声明英語版】

FUDANREN welcomes enforcement of UN Treaty prohibiting nuclear weapons and presses the Japanese government to sign and ratify it
January 31, 2021
Japan Federation of Women’s Organizations
(FUDANREN)
The UN Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons came into force January 22. This is a historic milestone made by the many years of collective efforts by Hibakusha in Hiroshima and Nagasaki, and the many governments and civil society from around the world seeking to realize “a world without nuclear weapons”.
As an organization that has consistently called for the abolition of nuclear weapons, FUDANREN, together with the WIDF and member organizations wholeheartedly applauds this moment.
The enforcement of the Treaty will have a great impact politically and ethically on nuclear-armed states and nations that rely on nuclear weapons as a deterrent force, and stigmatize them as “violator of international law”.
In Japan, the Suga administration, turning their back on this international trend, refuses to sign the treaty which a majority of Japanese support, which is a shameful attitude that has resulted in deep disappointment both at home and abroad.
FUDANREN will be pressing the Japanese government to sign and ratify the UN treaty

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<談話>
      第5次男女共同参画基本計画の閣議決定をうけて
                              2020年12月25日
                              日本婦人団体連合会
                              会長  柴田真佐子

 政府は、本日第5次男女共同参画基本計画を閣議決定しました。
日本婦人団体連合会は、日本のジェンダー平等に向けた取り組みを国際基準に合致させ、憲法と女性差別撤廃条約に基づく基本計画とするために、具体的な要望をしてきました。策定された計画には、計画案に対する多数のパブコメや要望を反映した内容もある一方で、ジェンダー平等推進反対勢力の圧力に屈してこれまでの計画より後退した項目もあることは重大な問題です。
 「計画」は、2003年に掲げ第4次計画でも保持した「202030」目標(2020年までに指導的地位の女性30%を目ざす)未達成の原因の責任ある検証もせず、目標達成を「2020年代の可能な限り早期に」と先送りしています。これでは、ジェンダーギャップ指数153カ国中121位(2019年発表)というジェンダー平等の遅れから脱却できません。2030年までに50%を目ざすという国際水準に見合った計画とすべきです。
 選択的夫婦別姓制度の導入については、寄せられた多くのパブコメすべてが賛成意見であり、首相が国会で「政治家として(導入に)責任がある」と答弁したにもかかわらず、第4次計画や当初案に入っていた「選択的夫婦別氏制度」「必要な対応を進める」の文言を削除し「夫婦の氏に関する具体的な制度の在り方」に関し…「更なる検討を進める」と後退しています。さらに、「戸籍制度と一体となった夫婦同氏制度の歴史を踏まえ、また家族の一体感、子供への影響…も考慮」すると、自民党内反対派の意見が色濃く反映されています。選択的夫婦別姓導入は、世論調査でも7割が賛成し、地方議会からの意見書が100を超え、国連女性差別撤廃委員会から再三勧告されている課題であり、直ちに実施すべきです。
 女性差別撤廃条約選択議定書の批准については「諸課題の整理を含め、早期締結について真剣な検討を進める」とあります。20回におよぶ政府の研究会で、もはや批准への障害はないことが明らかになっています。外相の国会答弁どおり「検討を加速」して、女性差別撤廃条約実施に関する第9次報告提出までにすみやかに批准することを求めます。
 家族従業者の働き分を認めない所得税法第56条については、「女性が家族従業者として果たしている役割に鑑み」と言いつつ、「事業所得等の適切な申告に向けた取組を進めながら、税制等の各種制度の在り方を検討する」と、申告方法による差別を継続する内容です。世界の主要国では家族従業者の働き分を必要経費と認めており、女性差別撤廃委員会からも「所得税法の見直し」が勧告され、所得税法第56条の廃止を求める意見書は550自治体で採択されています。差別的な法規である所得税法第56条は廃止すべきです。
 婦団連は、今後も第5次男女共同参画基本計画の内容を詳しく検討し、必要な内容の実施を求めていきます。そして、憲法と女性差別撤廃条約に基づくジェンダー平等社会の実現に向け、さらに取り組みを進めます。
                                     以上

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婦団連総会特別決議】

日本学術会議会員候補の任命拒否に抗議し、撤回を求めます

日本婦人団体連合会(婦団連)は、女性団体、労働組合・市民団体の女性部などで構成され、23団体が加盟しています。1953年の創立以来一貫して、ジェンダー平等、人間らしい暮らしと労働、平和を求めて活動しています。

 菅首相は、日本学術会議が新会員として推薦した105人のうち6人を任命拒否しました。これは、学術研究の独立機関への不当な人事介入であり、日本学術会議法に反するばかりか、憲法が保障する学問の自由の侵害にほかなりません。政府の意に沿わない人を排除することがまかり通れば、言論表現の自由、思想信条の自由を揺るがす事態となることを強く危惧します。社会が委縮し、多様性が失われ、民主主義と立憲主義が破壊されることは、断じて容認できません。
菅首相は任命拒否を正当化するために「総合的・俯瞰的」、「多様性確保」などと述べていますが、これは私立大学の研究者や女性研究者を排除した事実と矛盾するものです。さらに「事前調整がなかったから任命にいたらなかった」と、学術会議の独立を脅かす政治介入を公然と国会答弁するなど、任命拒否を正当化する論拠は完全に破たんしています。
 
日本学術会議は、ジェンダー問題に関しても、実態に即した研究に基づき、政府に率直な政策提言を行ってきました。9月には「社会と学術における男女共同参画の実現を目指して―2030年に向けた課題―」など3つの提言を発表しています。国際的にも遅れた日本のジェンダー平等状況改善のためには、今後も多様性の確保された自由な研究に基づく率直な政策提言が必要です。

以上の理由から、私たちは、菅首相の任命拒否に強く抗議し、撤回を求めます。
婦団連は、憲法に基づく基本的人権が尊重され、学問の自由と言論表現の自由、思想信条の自由が保障される社会、ジェンダー平等の実現を求めて運動を広げていきます。

以上、決議します。

2020年11月21日
                    日本婦人団体連合会第47回総会

  【総会特別決議】➡ダウンロード

【談話】
核兵器禁止条約の発効確定を受けて―日本政府の条約への参加を求めます
                         2020年10月26日
                       日本婦人団体連合会
                        会長 柴田真佐子
 
 核兵器禁止条約の批准国が50カ国となり、2020年1月22日に発効となります。核兵器の禁止・廃絶を求めてきた被爆者や国内、世界の人々の今日までの運動に敬意を表します。
婦団連初代会長平塚らいてうらは、ビキニ水爆実験を受け、1954年9月、「全世界の婦人にあてた日本婦人の訴え―原水爆の製造、実験、使用禁止のために―」を国際民主婦人連盟に送り、広く世界の女性たちに訴えました。この訴えが、世界母親大会、日本母親大会のきっかけとなりました。以来、婦団連は、各国の女性たちと連帯し、核兵器廃絶の運動をすすめてまいりました。
 核兵器禁止条約が国連で採択されてからは、国際民主婦人連盟の加盟団体に対して、自国の政府に条約に参加をするよう働きかけるよう訴え、ヒバクシャ国際署名を呼びかけてきました。
 日本政府は、唯一の戦争被爆国であるにもかかわらず、禁止条約に背を向け続けています。核抑止論に固執するのではなく、直ちに禁止条約への署名・批准を行うことを求めます。
条約をいかし、世界の女性たちと連帯し、核兵器廃絶をめざす運動をさらに強める決意です

 【談話】 ➡ PDFダウンロード


【談話】

杉田水脈議員の発言に、断固抗議し、謝罪・発言撤回、議員辞職を求めます


                        2020年9月28日
                        日本婦人団体連合会
                        会長 柴田真佐子

 自民党・杉田水脈衆議院議員が性暴力被害者に関して行った「女性はいくらでもうそをつけますから」との発言に、断固抗議し、謝罪・発言撤回、議員辞職を求めます。杉田発言は性暴力被害者の尊厳を深く傷つけ、追い詰め、沈黙を強いる暴言であり、性暴力根絶に向けての動きを後退させかねません。
杉田議員は、2018年にはLGBTsカップルに「生産性」がないなどとする差別的な暴言を月刊誌に寄稿し、国民の怒りをかいました。今年1月の衆院本会議では、選択的夫婦別姓導入を求めた野党議員の質問時のやじが大きな問題になりました。杉田議員に国会議員としての資格がないのは明白であり、自民党が、これ以上同議員の人権侵害行為を不問にし続けるのは許されません。
 日本はジェンダー格差指数が153カ国中121位というジェンダー平等停滞国です。いまだに社会に根深く存在する偏見や性差別をただすことが政治に求められる役割なのに、国会議員が率先して性差別的発言を行うことは許されるべきことではありません。杉田水脈氏には国会議員の資格はありません。発言に断固抗議し、発言の撤回・謝罪、そして議員辞職を求めます。

 【談話】➡ PDFダウンロード


【要請書】

                        2020年6月25日 
内閣総理大臣 安倍晋三 様
女性活躍担当大臣・内閣府特命担当大臣(男女共同参画) 橋本聖子 様

新型コロナウイルス感染症対策にジェンダーの視点を求めます
                 日本婦人団体連合会(婦団連)
                     会長 柴田 真佐子

新型コロナウイルス感染の収束が見通せないなか、「緊急事態宣言」は解除されましたが、都市部を中心に感染は増加傾向にあり、予断を許さない状況です。医療と検査体制を抜本的に強化し、今後の感染拡大に備える必要があります。医療崩壊を起こさないために、医療機関の深刻な経営危機に対する財政支援を抜本的に強化すること、暮らしと営業、雇用、教育を守るなどの対策が急がれます。営業自粛要請は補償とセットで行うこと、非正規労働者や中小業者・フリーランスへの直接支援が必要です。
コロナ禍は女性に深刻な影響を与えています。世界的に、コロナ対策の最前線で働く医療・福祉従事者の7割が女性です。また、働く女性の多くが低賃金・不安定な非正規労働者であり、経済危機のもとで真っ先に切り捨てられています。ある地方の労働相談センターでは、4月、5月は全体の相談件数が倍化(250件弱)、その8割がコロナ関連の相談でした。住まいを失うなど今日、明日の暮らしにも困窮している切迫した相談の6割強が女性、そのうち6割強が非正規です。外出自粛と生活不安によるストレスが、家庭内でのDⅤや虐待を誘発しています。
国連女性機関(UNウィメン)は、各国政府に「コロナ対策が女性を取り残していないか」と問い、ジェンダーの視点に立った対策が女性だけでなくすべての人々に良い結果をもたらすことを強調しています。ジェンダーの視点に立ったコロナ危機対策、社会的に弱い立場である、女性、高齢者、障害者、シングルマザー、妊産婦、性的マイノリティーの人たちの実態にみあった対策の実施を求め、以下の事項を要望します。

             

1、ジェンダーの視点に立った新型コロナウイルス感染症対策の実施のために、国や自治体のコロナ対策本部など意思決定の場に女性の参画を増やすこと。
1、女性の生活実態にみあった経済的・社会的支援を強め、給付金支給や補償は世帯単位ではなく、個人単位におこなうこと。DV被害者にも支援が届くようにすること。
1、医療・介護・福祉・保育・教育現場で働く女性労働者に対する支援及び人的配置を抜本的に強化し、安心と安全を確保するためにPCR検査等の実施体制、防護具の整備を強化すること。
1、正規・非正規労働者、フリーランスを問わず、すべての働く女性の雇用を守り、休業補償を行うこと。とりわけ、シングルマザーへの支援を強めること。
1、妊産婦への支援を強化し、すべての妊婦が安心して出産できる体制を国が保障すること。
1、全ての中小業者、農業従業者、家族従業者に支援が行き届くよう改善すること。
1、DVや虐待などに対応する相談窓口設置など相談体制の強化、被害者シェルターの確保、人員体制の強化をすすめること。

要請書 ➡ PDFダウンロード


<談話>  
新型コロナウイルス感染症対策に憲法とジェンダーの視点を
-緊急事態宣言延長にあたって  ダウンロード➡PDF
                         2020年5月7日
                       日本婦人団体連合会
                       会長  柴田真佐子

 政府は5月4日、緊急事態宣言の5月31日までの延長を決定しました。
新型コロナウイルスの猛威は、政治、経済、文化のみならず、あらゆる人々の日常を激変させています。さまざまな団体や関係する人々が現場の切実な要求実現を求め、対策を前進させてきましたが、まだまだ十分ではありません。
医療現場では命を守るために懸命の努力がされています。しかし、深刻な実態にある医療・福祉対策についてはいまだ多くの不備が改善されていません。補正予算には「1人一律10万円現金給付」が国民世論の力で盛り込まれましたが、感染爆発、医療崩壊を阻止し、暮らしと生業を守り抜くためには全く足りません。宣言を延長するならなおさら、医療体制の抜本的強化、自粛とセットの補償のためのさらなる予算措置が必要です。
ジェンダー視点にたったコロナ危機対策が求められます。世界的に、コロナ対策の最前線で働く医療・福祉従事者の7割が女性です。また、働く女性の多くが低賃金・不安定な非正規労働で、今回のような経済危機のもとで真っ先に切り捨てられています。
外出自粛と生活不安によるストレスが、家庭内でのDⅤや虐待の危険を高めています。国連女性機関(UNウィメン)は、各国政府に「コロナ対策が女性を取り残していないか」と問いジェンダーの視点にたった対策が女性だけでなくすべての人々に良い結果をもたらすことを強調しています。G7ジェンダー平等委員会も、ジェンダー平等と女性の権利の悪化防止のための共同行動を要請しています。社会的に弱い立場である、女性、高齢者、障害者、シングルマザー、性的マイノリティーの人たちの実態にみあった政策、たとえば給付金は世帯単位でなく個人単位の支給に変更するなどが求められています。
 新型コロナ対策を最優先すべき時に安倍政権は、年金受給開始の選択肢を75歳にまで延ばす年金法、内閣が検察人事に介入できる検察庁法、企業の種子支配をもくろむ種苗法の各重要改悪法案の成立、さらには憲法審査会での改憲論議をねらっています。日本国憲法をいかし、いのちと暮らし、平和と基本的人権、民主主義が守られる政治を行うべき時に、国民の多数が反対している改憲を持ち出すなど、決して許すことはできません。
 世界的な感染抑止は国際連帯なしには実現しません。婦団連の加盟する国際民主婦人連盟は、すべての国が環境と自然資源の保護を政策のトップに掲げること、女性に対する暴力と搾取をやめること、何よりも、戦争をやめて膨大な軍事費を医療・福祉にまわすことを求めて運動しています。
国内外の女性と連帯し、憲法をいかしジェンダー視点にたった、いのちと暮らしを最優先する政治を実現させ、平和といのちと人権を守りましょう。                                                 以上 


<談話>(2019年12月27日)
自衛隊の中東派遣の閣議決定に抗議し、撤回を求めます ➡PDFダウンロード

衛隊の中東派遣の閣議決定に抗議し、撤回を求めます
                     2019年12月27日

                     婦人団体連合会長 柴田真佐子 
 
安倍内閣は、本日27日自衛隊の中東派遣を閣議決定しました。安倍内閣は、今回の派遣について防衛省設置法に基づく「調査・研究」であり、「有志連合」への参加ではなく、「独自の取り組み」だとしています。
今回の問題は、米トランプ政権がイラン核合意から一方的に離脱したことに端を発しており、敵対するイランの軍事的包囲網を築くため「有志連合」を呼びかけたことに対応するものです。
自衛隊を危険な海域に派兵することは、自衛隊が紛争に巻き込まれ、武力行使をする危険を招くものであり、憲法9条の平和主義に反するものです。
 憲法9条のもとで、日本は今まで自衛隊員が「殺し殺される」ことはありませんでした。危険な海域への派兵により自衛隊員の生命・身体を危険にさらすことが危惧されます。
このような重大な問題を、国会審議にかけることなく、臨時国会閉会後に閣議決定で行うことは、民主主義の観点から断じて許されません。
今、日本がやるべきことは、軍事的緊張を高める派兵ではなく、米トランプ政権に核合意復帰を求めるなど、憲法原則に基づく平和的外交努力を尽くすことです。
婦団連は、憲法9条に反して行われる自衛隊の中東派遣の閣議決定に抗議し、自衛隊の中東への派兵の中止を求めます。
                              以上


<意見書>(2019年11月19日)

職場におけるパワーハラスメントに関して雇用管理上講ずべき措置等に関する指針の素案に対する意見書 ➡PDFダウンロード

                                   2019年11月19日

厚生労働大臣  加藤勝信  殿               
                               日本婦人団体連合会
                               会長 柴田 真佐子

        職場におけるパワーハラスメントに関して雇用管理上講ずべき措置等に
        関する指針の素案に対する意見書

 日頃より、女性労働者の両立支援、働き続ける権利確立の為にご奮闘いただいている貴職のご活躍に敬意を表します。
 日本婦人団体連合会は、女性団体、労働組合・市民団体の女性部など23団体が加盟する組織です。1953年の創立以来一貫して、真の男女平等、人間らしい暮らしと労働、平和を求めて活動しています。
労働施策総合推進法が改正され、事業主にパワーハラスメント防止のための措置義務が定められました。10月21日に労働政策審議会雇用環境・均等分科会に示されたパワハラ防止指針素案は、以下の問題を含んでおり、パワハラ防止に実効性がないばかりか、列記された具体的な事例がハラスメント防止を阻害する恐れもあると考えられます。以下の点につき、素案の抜本的な修正を求めます。

                    意 見
  
パワーハラスメントを「優越的な関係を背景とした言動」「業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの」により「就業環境が害されたもの」とする3つの要素をすべて満たすこと、と定義していますが、パワーハラスメントは優越的な職務上の地位関係により引き起こされるものだけではありません。「優越的な関係を背景とした言動」の事例に関し「抵抗又は拒絶することができない蓋然性が高い関係」と説明が付記されていますが、これにより、上司と部下の関係に限定される恐れがあります。
「業務上必要かつ相当な範囲を超えた」言動についての事例では、「業務を遂行するための手段として不適当な言動」や「当該行為の回数、行為者の数等、その態様や手段が社会通念に照らして許容される範囲を超える言動」とありますが、相当な範囲の判断や回数、行為者の数が少なければどうなのか、社会通念という曖昧な判断基準では公平性の確保に問題があり、必要のない例示です。削除を求めます。
「個別の事案における労働者の行動が問題となる場合は、その内容・程度とそれに対する指導の態様等の相対的な関係性が重要な要素となる」とありますが、労働者の行動に問題があればそれに応じた過剰な叱責がパワハラに該当しないような記述は削除すべきです。
「就業環境を害すること」の判断基準を「平均的な労働者の感じ方」と規定していますが、何をもって平均的とするのか、どのような感じ方を社会一般の労働者が看過できないものとするか、このような判断をすることは困難です。この基準では多数決的な判断に陥り、多くのハラスメントが救済されない恐れがあります。
指針案では、6つの行為類型ごとにパワハラに「該当しない例」が記載されていますが、抽象的で、幅のある解釈が可能になる恐れもありますので、「該当しない例」は削除すべきです。該当する事例は、実態を反映した再検討・見直しを求めます。
 国会の付帯決議も軽視されています。「労働者の主観」への配慮、取引先や顧客等の第三者から受けるハラスメント、就職活動中の学生、フリーランス等の直接雇用関係のない労働者に対するハラスメントへの配慮、性的指向・性自認に対する具体的な記述が不十分です。
今回の法改正は、ハラスメント禁止法として一括した改正ではありませんでした。そのため、関連法律が複数になり、ハラスメント救済の実効性を弱めています。すべての働く労働者を救済できる法整備を求めます。


<談話>(2019年5月29日)
「女性活躍推進法一部改正法案」の成立にあたり、ハラスメント禁止の包括的法整備を求めます

                                   2019年5月29日 
                                   日本婦人団体連合会 
                                    会長 柴田真佐子
 
 本日、参議院本会議で、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部改正法案」が可決成立しました。女性団体、労働組合は、これまで職場や社会に蔓延するセクハラ、パワハラなどのハラスメント行為の根絶を求めてきました。被害を受けた女性たちは、勇気をもって声をあげて訴えてきました。しかし、成立した関連改定法は、多くの女性たちが求めてきたハラスメント行為そのものを禁止する規定がないこと、ハラスメントの規定が限定されていること、制裁措置がないこと、セクハラ、パワハラ、マタハラ対策がそれぞれ別の法律に記載されていることなど、実効性の乏しいものとなりました。
 セクハラは2006年の改正均等法で、事業主の防止措置義務が定められましたが、改正以降も一向に改善されていません。2017年度に都道府県労働局に寄せられたセクハラの相談件数は約7000件にのぼっていますが、均等法に基づく行政救済制度(「紛争解決の援助の申し立て」「調停申請」)が利用されたのは、わずかに2%程度です。勧告に従わない企業名が公表された事例は過去1件もありません。そのため多くの女性たちは泣き寝入りをしている現状にあります。
 今回の改定法は、均等法に「セクハラ」「マタハラ」の不利益取り扱いの禁止が、また、労働施策総合法にパワーハラスメントに関する雇用管理上の措置義務が盛り込まれたものの、被害者救済と権利回復のための救済機関の設置にも触れておらず、就活中や顧客、取引先など、第三者からのハラスメントも対象にしていません。全国労働組合総連合の実態調査でも介護職場の利用者等からのハラスメントの深刻な実態が報告されています。
 このような実態を一日も早く改善するため、衆議院・参議院で採択された附帯決議を実行に移し、ハラスメントを包括的に禁止し、制裁措置も盛り込んだ法律に改正することを強く求めます。
政府は、女性差別撤廃委員会の勧告を履行し、ジェンダーギャップ指数が149か国中110位という日本のジェンダー平等のとりくみの遅れを改善し、今年ILO総会で新たに採択する予定の「労働の世界における暴力とハラスメントの除去に関する条約」が批准できる内容の国内法、ハラスメント禁止の包括的な法整備を行うことを求めます。

                                      以上

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談話(2018年8月8日)

東京医科大入試の女性一律減点に抗議し、男女ともに仕事と生活を両立し、人間らしく働き続けられるような環境整備を求めます
                             2018年8月8日
                             日本婦人団体連合会
                             会長 柴田真佐子 

 東京医科大の入試不正問題を調べていた内部調査委員会は8月7日、調査報告書を発表、同大学が女性受験者の合格を抑制する女性差別をしていたことを認定しました。報告書は今年度の一般入試の2次試験で、受験者の性別などによって得点調整をしていたことを指摘し、女性差別の得点調整は遅くとも2006年以降の入試で行われていたことも明らかになりました。
このような「調整」は、いかなる理由をつけようとも許されない明白な女性差別であり、人種や性別などによる差別を禁じた憲法に反します。また、「出産における女性の役割が差別の根拠となるべきではなく、子の養育には男女および社会全体がともに責任を負うことが必要である」と規定し、あらゆる形態の女性差別すなわち「性に基づく区別、排除または制限」の撤廃を求める女性差別撤廃条約に明確に違反するものです。断じて認めることはできません。
同大学の言う「女性医師は結婚、出産、子育てで医師現場を離れるケースが多い」というのが現実であるならば、結婚、出産、子育てと医師の仕事の両立を可能にするワーク・ライフ・バランスのための環境整備こそが求められます。子育てや家事の負担が女性に偏っていることの是正ももちろん必要です。
 OECD諸国で女性医師の割合は増加し続け、女性医師が過半数を占める国も多数ありますが、日本の女性医師割合は最下位の20・4%で平均の39・3%をはるかに下回り(2015年)、医学部入学者に占める女性割合は1998年ごろから3割の程度で推移しています。
女性医師の離職原因は、医師不足を背景とする長時間労働など医師全般の過酷な働き方にあります。日本の医師数はOECD諸国でも低水準ですが、政府は医師の過労死レベルの労働を前提とし、医師数増に消極的です。
 私たちは、「女性の活躍」を標榜する政府のもとでこのような露骨な性差別が行われてきたことに厳重に抗議し、憲法と女性差別撤廃条約に基づくジェンダー平等社会の実現を求めます。そして、他の大学の実態も含めた徹底した真相究明による再発防止とともに、医師数増および、男女とも仕事と生活を両立し、人間らしく働き続けられるような環境整備を求めます。

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声明(2018年6月20日)

米朝首脳会談を歓迎し、東アジア・世界の非核・平和の実現に力を尽します
                               2018年6月20日
                                日本婦人団体連合会会長
                                      柴田真佐子
 米国のトランプ大統領と北朝鮮の金正恩国務委員長は、6月12日にシンガポールで初の首脳会談を行いました。共同声明では、朝鮮半島の平和体制構築への努力と完全な非核化をめざすことで合意し、朝鮮戦争の終結と平和協定締結をめざすこと(「板門店宣言」)の支持も表明しました。
日本婦人団体連合会は、1953年4月、朝鮮戦争の終結を求め、日本の再軍備に反対し、平和を願う全国の女性が力を合わせることを目的に結成されました。その後一貫して平和のための国内外の女性の共同行動に力を尽くしてきた団体として、非核・平和に向けた今回の重要な一歩を心から歓迎します。
 朝鮮半島の非核化と平和体制構築への動きが今後着実に前進するならば、東アジア地域の情勢は大きく変わることが期待されます。そのためには、米朝両国の誠実な努力とともに、国際社会の協調したとりくみ、この動きを支持する世論と運動が不可欠です。
 「国連軍」後方体制の当事者としても、戦争による唯一の被爆国としても、日本政府の役割は重要です。圧力一辺倒ではなく、朝鮮戦争終結と平和体制構築、朝鮮半島の完全な非核化に積極的に関与すべきです。そして、「慰安婦」問題解決を含む過去の植民地支配の清算など日朝間の諸懸案を包括的に解決し、国交正常化のための努力をすべきです。
婦団連の加盟する国際民主婦人連盟は、朝鮮戦争中の「国連軍」の名による米軍の戦争犯罪を調査・告発し、世界に戦争終結を呼びかけた歴史をもっています。国際民主婦人連盟代表団は4月に平壌を連帯訪問し、すべての軍事基地撤去、核兵器廃絶、朝鮮半島の自主的再統一と平和のために世界の女性の力を発揮しようという宣言を発表しました。
 婦団連は、朝鮮半島の非核化と平和体制構築を推進するのはこうしたNGOの行動を含む幅広い国際連帯であることを再確認し、改憲を許さず、日本と東アジア・世界の非核・平和を実現するためにさらに奮闘します。

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談話(2018年5月29日)

過労死を増やし、格差を固定化する「働き方改革」一括法案の強行採決に抗議する
                             2018年5月29日
                              日本婦人団体連合会 
                                会長 柴田真佐子

 安倍内閣は、「働き方改革」一括法案を5月25日衆議院厚生労働委員会で「過労死家族の会」の訴えに耳をかすこともなく労働者、労働組合、法曹関係者、学者・研究者の声を無視し十分な審議も行わず強行採決しました。日本婦人団体連合会は、過労死を増やし、女性が平等に働き続ける権利を侵害する「働き方改革」一括法案の強行採決に抗議します。
 「高度プロフェッショナル制度」は過労死促進制度であることが明らかになりました。
 過労死や過労自死の重要な原因のひとつである長時間労働の規制が求められているにもかかわらず、単月100時間未満、2~6か月各平均80時間未満の時間外労働の上限規制では過労死・過労自死はなくなりません。
 「女性の活躍」「女性が輝く社会」の実現を本気で推進するのであれば、何より長時間労働をなくすことです。「高度プロフェッショナル制度」の創設をやめ、時間外労働の上限は「月45時間、年360時間」とすべきです。
 女性労働者の約6割が非正規労働者です。非正規労働は、雇用不安と低賃金、社会保障制度の恩恵からほど遠いなど、生涯を通じ女性の貧困と格差を固定化しています。高齢女性の多くが無年金、低年金のもとで、人間らしいくらしを奪われています。安倍政権は、社会保障の大改悪の一方で、労働力不足・少子高齢化を掲げ、「多様な働き方」の名のもとに非正規労働の拡大をねらっています。
 「同一労働・同一賃金」の実現をはかることについても、この法案では正規と非正規の格差が固定化され改善は望めません。
 このような問題の多い「働き方改革」一括法案は、女性の人間らしく働く権利を奪う制度改悪です。法案の基となった調査データのねつ造が判明し、法案論拠が破綻していることはこれまでの国会論戦で明らかです。
 過労死・過労自死を増やし労働者の命を奪い、家族の日常を壊す「働き方改革」一括法案の強行採決に抗議し、廃案を求めます。

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談話(2018年5月17日)

政治分野における男女共同参画推進法の成立を歓迎し、実質的なジェンダー平等の前進を求めます
                              2018年5月17日
                              日本婦人団体連合会
                               会長・柴田真佐子

 政治分野における男女共同参画推進法が、5月16日に参議院本会議で全会一致で可決・成立しました。この法律は罰則規定がない理念法であり、衆参両院や地方議会の選挙で、政党や政治団体に、男女の候補者数を「できる限り均等」とすることや目標の設定など自主的な取り組みも求めるものです。また、国や自治体には、国内外の状況に関する実態調査、啓発活動などの「必要な施策」の策定・実施の努力義務を課すものです。
 日本の国会議員の女性比率は衆議院10・1%(47人)、参議院20・7%(50人)ときわめて低く、列国議会同盟(IPU)の各国下院の調査(4月1日時点)では193カ国中158位です。候補者に占める女性の割合は昨年の衆院選で17・7%、「女性ゼロ」の市町村議会は352と全体の2割を占めます(朝日新聞5月17日付)。本法成立は、このように国際的にも際立って遅れている日本の女性の政治参画を後押しするものとして歓迎します。
 重要なことは、この法律の成立を機に、実質的なジェンダー平等の実現に向けて前進することです。いま日本では、政権が「女性の活躍」を標ぼうしながら財務次官のセクハラを擁護する閣僚の暴言が続き、首相もそれを容認するという異常な事態の中で、「セクハラのないジェンダー平等社会を」という世論と運動が広がっています。政治分野における女性参画を推進することは、国際的な到達からかけ離れた女性の人権状況を改善するための喫緊の課題です。
 また、本法の目的は「政策の立案や決定に多様な国民の意見が的確に反映される」こととされており、そのためには、民意の反映を著しくゆがめている小選挙区制を廃止し、国民の多様な意思が正確に反映される選挙制度への抜本的な改革が必要です。

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緊急声明(2018年4月19日)

セクハラ疑惑への政府・財務省の対応に強く抗議し、福田淳一事務次官の罷免、麻生財務大臣の辞任を求めます

                                 2018年4月19日
                               日本婦人団体連合会
                                会長 柴田真佐子 

複数の女性に対するセクハラ行為が報道された財務省福田淳一事務次官が多くの批判を受けて辞任を表明しましたが、セクハラの事実は否定し、「女性が接客する店で『言葉遊び』を楽しむ」などという女性蔑視発言への反省もありません。辞任は当然ですが、辞任による幕引きは許されず、セクハラへの反省もない次官は罷免すべきです。

 また、セクハラ事件の対応には被害者の人権保護が最重要であるにもかかわらず、財務省が被害者に自ら名乗り出るよう求めているのは、セクハラ被害の本質を全く理解していない対応であり、強く抗議するとともに撤回を求めます。さらに、麻生財務大臣が「名乗り出がなければセクハラの認定をしない」と表明しているのは、財務省によるセクハラ事実の隠ぺいと言わざるを得ません。次官を擁護してきた財務省の対応は許されるものではなく、麻生大臣の辞任は当然であるとともに、こうした対応を容認してきた安倍政権の責任が問われる問題です。

 日本ではまだセクハラを許容する風潮が強く、被害者が泣き寝入りせざるを得ない実情がありますが、世界では “#Me Too”運動が各地に広がっています。「女性に対する暴力根絶」を掲げる日本政府はセクハラ一掃の先頭に立たなくてはならないにもかかわらず、今回の対応は、世界の流れから見ても政府の本来の立場から見ても異常なものであり、多くの女性・国民、野党はもちろん与党の中からも批判の声があがっています。

 私たちは、すべての女性が安心して生活し働ける社会の実現のため、今回のセクハラ疑惑への政府・財務省の対応に強く抗議し、福田淳一事務次官の罷免、麻生財務大臣の辞任を強く求めます。

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談話(2018年3月30日)
民法の一部を改正する法律案について結婚年齢の男女統一を歓迎し、法改正後の速やかな実施を求めます

                          日本婦人団体連合会
                           会長 柴田真佐子

結婚できる年齢(「婚姻適齢」)を、現行の「男性18歳、女性16歳」から「男女とも18歳」とする条項を含む民法改正案が3月13日に閣議決定され、国会に提出されました。結婚年齢の男女差別は、国連の人権理事会、自由権規約委員会、女性差別撤廃委員会から「差別的規定」として繰り返し解消を勧告されていたものです。婦団連は2004年以来毎年国会請願を行ってきている「民法・戸籍法の差別的規定の廃止・法改正」の一つである結婚年齢の統一の実現を歓迎し、今国会での法改正を強く求めます。
改正案では法の施行を原則として2022年4月からとしていますが、法務大臣の諮問機関である法制審議会が1996年に民法改正を答申してからすでに20年余りが経過しており、結婚年齢の統一は法案成立後直ちに実施すべきです。 
さらに、「選択的夫婦別姓の導入」「女性の再婚禁止期間の廃止」「戸籍法に残された婚外子差別の廃止」についても、「民法・戸籍法の差別的規定廃止・法改正」として速やかに実施することが必要です。

なお、今回の改正案は「成年となる年齢及び女の婚姻適齢をそれぞれ18歳とする」というものですが、現状においては,民法の成人年齢の引き下げについては慎重であるべきです。
民法では、未成年者は無条件に契約を取り消すことができます。しかし、改正後は、高校生でも18歳になれば一人で高額な買い物やスマホ用ネットゲーム、各種ローン、サラ金などの契約をすることができ、「親の同意のない契約は原則として取り消せる」という規定は適用されなくなります。現在20歳を超えると急増する消費者被害が、18歳、19歳の層に拡大することは明らかです。アダルトビデオ出演なども含む悪質業者との契約に関しても、契約を無条件に取り消すことができなくなり、被害増加が十分に予想されます。離婚後の養育費支給を「子が成人に達するまで」としている場合には支給年数が減少し、その悪影響も懸念されます。 
成人年齢引き下げについてはこの他にも様々な問題点が指摘されていますが、その検討や解決のための施策は十分ではありません。
成人年齢の引き下げについては、法案として切り離して審議することを求めます。

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談話(2018年3月9日)

南北首脳会談開催合意を歓迎し、北朝鮮問題の対話による平和解決を求めます

2018年3月9日
日本婦人団体連合会(婦団連)
会長 柴田真佐子
今回、南北朝鮮の首脳会談の4月末開催等が合意されたことは、地域の緊張緩和に向けたきわめて重要な動きとして歓迎します。
北朝鮮側は朝鮮半島非核化の意思を明確にし、米国との対話を行う用意があると表明しています。私たちは、米国と北朝鮮との直接対話が、破滅をもたらす戦争を回避し、北朝鮮の核・ミサイル開発問題の平和的解決、朝鮮半島の非核化・恒久平和につながることを期待し、米国と北朝鮮の対話の開始を求めます。
米国のトランプ大統領を含む国際社会がこの動きを歓迎しているにもかかわらず、安倍政権が「対話のための対話は無意味」などと、依然として南北対話の進展を妨害する「圧力外交」の態度をとっているのは異常な対応と言わざるを得ません。
婦団連など100か国以上の女性団体が加盟する国際民主婦人連盟は、1945年の創立以来、女性の権利、子どもの幸せ、恒久平和を共通の目的として活動してきました。朝鮮戦争中には、17か国20人の女性による調査団を戦地に派遣して「国連軍」の名による米軍の戦争犯罪の悲惨な実態を調査・告発し、朝鮮戦争停戦のための国際世論形成に大きな役割を果たしました。婦団連は、国際民婦連がこうした歴史をもつ国際女性団体として今回の南北対話への動きを歓迎し、朝鮮半島の非核化・恒久平和の実現に貢献することを呼びかけてきました。「戦争は避けなければならない」と、対話による平和的問題解決を求める共感の声が寄せられています。
今回の南北合意を契機に、米国が北朝鮮との対話に踏み出すことを強く求めるとともに、日本政府に対しては、南北の融和と対話への妨害をやめて、北朝鮮問題の平和的解決の促進のために努力することを求めます。

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